「ホテルなんてもんにいちいち驚いちゃいけねえよ」
さくらのお見合いに向かう寅さんとさくら。
タクシーが走ったのは千代田区紀尾井町にあるニューオータニの前。
まさに寅さんの口上の「四谷赤坂麹町」にあるホテルだ。
東京都千代田区紀尾井町4-1
2014年5月訪問
「ホテルなんてもんに驚かされてたまるか」
といいながらホテルに驚く寅さん。
ホテルに入るタクシーが曲がる時に映る向かい側の立派な門などはなくなり、現在は紀尾井ホールとなっている。
道路の形状は変わらない。
東京都千代田区紀尾井町4-1
2014年5月訪問
寅さんが見上げて驚いたホテルの外観。
ホテルニューオータニは1964年の東京オリンピックに向けて建設された。最新のミシュランガイド(2016年)格付けではザ・メインが4つ星となっている。
公開当時はオープンから5年であり、現在の東京ホテル事情とは異なるため、さくらの見合いはいかに高級ホテルで行われたかが分かる。
寅さんが驚いたのも無理はなく、お見合いに兄として同席したのは間違いであった(?)。
お見合いの翌朝。
柴又駅から出勤するさくらが乗っている京成電車が走る。
京成曳舟駅の南側。
かつて、京成曳舟駅の南側には踏切があったが、現在では京成線が高架となり、踏切はなくなっている。
東京都墨田区京島1丁目37−18
2022年11月訪問
寅さんが仁義をきる。
隅田川にかかる佃大橋から撮影。
佃煮で知られる佃島エリアに寅さんが仁義をきった親分の家はあった。
このあたりもゼロメートル地帯と呼ばれるエリアになるのだろう。
東京都中央区佃1-3付近
2011年12月訪問
「不思議な縁もちまして、たった一人の妹のために粉骨砕身…」
寅さんが仁義をきるところを女の子がのぞいていると母親が静止する。
周辺の建物はがらりと変わっている。佃大橋は赤から緑に塗り替えられた。
ちびとらは近くにあった昔懐かしい駄菓子屋さんでお菓子を調達。周囲を散策したが、やはり歴史を感じる古い街だった。
商店街を歩く寅さん。
巣鴨地蔵通り商店街。
寅さんのバックに映る山本屋は現在、アルプスシューズになっている。アルプスシューズのHPによると1974年に移転してきたと記載されているので、寅さんが歩いた1969年は山本屋だった。その奥の茶舗山年園の2段屋根の建物はロケ当時のままのようだ。
東京都豊島区巣鴨3-35−2
2017年5月訪問
「タコ!」
寺の境内で本のバイをしている弟分・登の前に現れる寅さん。
とげぬき地蔵尊高岩寺。
「なんでえ、なんでえ。情けねえ卓並べやがって。もっとましなバイができねえのか」
高岩寺本堂をバックに寅さん。
境内には屋台が数軒出ていた。
「てめえみてえなグズはな、田舎へでも帰って肥溜めでも担いで親孝行しろっていうのが分からねえのかよ」
再会を喜ぶ登を押しのけて啖呵売をする寅さん。
「これでも買わない?ようしこうなったら浅野内匠頭じゃないけど腹切ったつもりだ」
威勢の良い口上が境内に響き、人だかりができる。
50年以上の年月が経ち、寅さんと登の後ろにあった木の塀や木造の建物は建て替わって近代的な建物になっている。
さくらの見合いのことでひと騒動。旅に出た寅さん。それから一月後。
御前様の娘、奈良滞在中の冬子からとらやに葉書が届く。
奈良を寺を歩く冬子と御前様。
法起寺。
道路工事のため、かなりずらして撮影した。
奈良県生駒郡斑鳩町岡本1873
2018年3月訪問
冬子と御前様が寺の境内を歩いている。
こちらは唐招提寺。金堂の角。
奥に映っているのは左側が舎利殿、その右が礼堂。
2人はこの前に映っている法起寺に向かって歩いているので、てっきり法起寺と思いきや全く別の寺にいる。
奈良県奈良市五条町13−46
2018年3月訪問
御前様と冬子が門を出てくる。
法隆寺の西大門。
ここでも唐招提寺からまた飛んで別の寺。
ワンカットつなぎで、御前様と冬子はさまざまな寺を回っている。
奈良県生駒郡斑鳩町法隆寺山内
2018年3月訪問
御前様が冬子の記念写真を撮影する。
修学旅行生が参拝客で賑わう境内を歩いている。
東大寺三月堂の前。
奥に見えているのは二月堂。
目まぐるしく4つ目の寺が出てきている。
奈良県奈良市雑司町406−1
2018年3月訪問
外国人観光客が鈴を鳴らして喜んでいる。
前のカットで見えていた二月堂。
前のカットのカメラ位置方向を映している。
「お嬢さ~ん」
鹿の風船人形を持って走ってくる寅さん。
東大寺大仏殿。
ちびとらが立っているのが寅さんが出てきたあたり。
鹿の風船人形で冬子をからかう寅さん。
東大寺大仏殿側から切り返して東大寺中門側を映している。
「さあ映しますよ。はい、にっこり笑って!」
冬子と御前様の記念写真を撮ろうとする寅さん。
奈良公園の浮見堂。
奈良県奈良市高畑町
2018年3月訪問
「ほんとですか?はい、はい、じゃ笑って」
御前様が映す瞬間に笑うというのでシャッターを押そうとする寅さん。
「バター」
御前様のバターがここで炸裂。
冬子が「チーズよ」と言って笑う。
「チーズがどうかしたんですか?」
「それじゃ御前様、私はこれで」
ハイヤーが冬子と御前様の宿に着き、3人が車から降りて、別れをいう寅さん。
冬子と御前様が泊まっていたのは奈良ホテル。
バターの浮見堂からは近い場所。
奈良県奈良市高畑町1096
2018年3月訪問
「そのことだけはどうかご勘弁を」
「さくらの奴は俺みてえな兄貴がいたんじゃ、嫁にも行けねえでしょ。そのことは御前様もご承知で」
冬子と御前様に柴又へ帰ることを誘われるが、断る寅さん。
冬子に翌朝気が変わったら電話をするように言われて去っていく寅さん。
奈良ホテルを眺めながらトボトボと歩いていく寅さん。
荒池のほとりから奈良ホテルを見上げるアングルで撮影。
奈良ホテルの荒池側の木々が成長して、ロケ当時より建物が見えづらくなっている。
さくらが博と結婚することになった後。
川甚の入口。
諏訪様、車様、ご結婚の看板文字。
柴又にある川甚。
2021年1月に閉店した。
閉店ギリギリのタイミングで何とかお店に行くことができた。開店前からたくさんの人が訪れていた。
東京都葛飾区柴又7丁目19−14
2021年1月訪問
タコ社長がバイクで川甚にやって来る。
川甚で社長の許可をもらい、食事の前に撮影させていただいた。
「こんな汚ねえ所でいいんですか?」
冬子といっしょに飲み屋へ向かう寅さん。
大井オートレース場から向かった飲み屋街は、蒲田。大井オートレース場を出てJR大森駅か京浜急行立会川駅から向かったのだろう。
蒲田駅西口の現在ではアーケード商店街となったサンライズ蒲田の亀屋百貨店の前を寅さんと冬子は左に曲がる。左に曲がる道は今はない。
亀屋百貨店、隣の靴店は現在も営業中。
東京都大田区蒲田西蒲田7-66-1
2014年5月訪問
旅先から冬子に葉書を送った寅さん。
天橋立。
一望できる天橋立ビューランドからの撮影。
この第1作は京都、奈良のたくさんの観光地、歴史文化財が登場するが、その締めくくりが天橋立だった。
京都府宮津市文珠
2013年8月訪問